RPAの課題とは?現場で発生しうる問題と解決方法をご説明

あのMicrosoftが参入するなど依然として市場が活気付いているRPA。日本企業への普及にともない、自社への導入を検討している企業担当者の方にとって、導入先の現場で発生する課題やそれに対する解決方法を事前に把握し、解決方法を知りたいというニーズは強いものでしょう。そこで今回は、現場でよく発生するRPAの課題とそれに対する対処方法、実際にRPAを導入した企業のケーススタディをあわせて紹介します。

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知識

目次

  1. 現場でよく発生するRPAの課題とは?
  2. 課題が生まれる前に考えておくべきことは?
  3. 具体的な解決方法とは
  4. 実際のRPA運用事例をご紹介

現場でよく発生するRPAの課題とは?

PPAの導入を検討している企業担当者の方にとって、RPAを社内展開する前に発生しうる課題を把握することは重要なことです。それでは具体的にどんなことが課題としてよく発生しうるのか、どんなことを考え、整備すべきなのかを紹介します。

具体的には以下のような課題が発生する可能性があります。今回は、それらの課題をグループ分けしてご紹介します。

①導入前に解消すべき従業員の懸念・疑問

・導入にあたり、現場の担当者にどんな知識や資格が必要なのか分からない
・導入・運用管理・実務・セキュリティ対策・保守管理など、それぞれどの部署が担当するべきか分からない
・導入にあたり、従業員にどのように説明すべきか分からない(例としてRPAに業務が奪われることやセキュリティ面、内部統制の観点からの懸念、導入を失敗したくないなど)

②導入前に考え、ソリューションを整備すべき内容

・ロボットを開発・運用できる人材が足りない、育成もできない
・現場での展開・管理方法、運用保守などのルールやガイドラインの整備が進まない
・どの業務が自動化できるか、判断が難しい/RPAをそのまま適応できる業務がない
・現状の業務プロセスを変更したくない

③導入後に起こることが想定されるトラブル

・ロボットが頻繁に止まる
・RPAが誤作動を起こす
・メンテナンスができない

課題が生まれる前に考えておくべきことは?

まずは、導入前にどんなことを考え、準備しておくべきかを紹介します。

「①導入前に解消すべき従業員の懸念・疑問」について

まず、起こりうる懸念や疑問に対しては従業員に説明できるように回答を用意しておきます。例えば、導入にあたって必要になる知識や資格に関しては、内容を提示するとともに社員のロボット作成スキルを表す社内資格を制定して取得を推奨したり、スキルアップのために外部の教育コンテンツを受講できるようにしたりという方法があります。

また、「RPA導入を導入したら自分の業務が奪われるのではないか」といった導入に対する不安を解消するためには、RPAのメリットが会社だけでなく社員自身にもあることを説明し、運用ルールを十分に整備して社員に示すことが必要です。セキュリティ面での不安は、場合によってはRPAを提供する会社と協働でセキュリティ面の説明をする機会を持ち、安心して導入できるようにつとめましょう。

さらに、内部統制やリスク管理の面から導入を懸念する声に対しては、ロボットがどんな作業を実行したかが分かる実行ログや、誰がどんな操作をしたかを記録する監査証跡などを取得することが可能であり、これらの取得を義務づけることでガバナンス上の問題をクリアできることを伝えましょう。

ここで大事なポイントは、担当者に対して口頭で回答を説明するだけでなく、不安を解消するための制度やプロセスを整備した上で社員に示すことです。これにより、社員は「こうすれば不安が解消される」と手段を確認できるため、安心して前向きにRPAを導入し、業務を行うことができます。

「②導入前に考え、ソリューションを整備すべき内容」について

「RPAを運用する人材部族や育成ができないこと」「ルールや運用ガイドラインの整備が進まない」といった現場の声は、言い換えれば人材や時間などの社内リソースの確保が困難であることが問題となっています。

これらの課題を解決するためには、例えばトップダウン方式で強制的に社内リソースを確保していくという方法などもあります。しかし、社内で確保することが難しいのであれば、思い切って外部組織に依頼してしまうというのも手段の一つです。実際、RPAのみではなく導入支援や保守サービス、教育支援などをワンストップで手掛けている会社も存在します。

外部委託に関しては、「予算がない」「保守費用にコストがかかるのでは」などとデメリットを感じる声があるかもしれません。特に中小企業だと「なるべくお金をかけずに(あるいは最小限の予算で)RPAを導入しよう」と考えがちです。

そして、その結果としてworkfusionを始めとする無料のRPAを導入したり、最低限のところは有料で導入してあとはできるかぎり手作業で進めたりといったケースが見られます。しかし、無料のRPAではできることが限られていることが多く、手作業はとにかく時間がかかり、ミスの可能性も高まるという弊害があります。

さらに、「どの業務が自動化できるか、判断が難しい/RPAをそのまま適応できる業務がない」「現状の業務プロセスを変更したくない」という現場の声に関しては、従業員に現状の業務プロセスを詳細に棚卸してもらうという方法があります。この作業を行えば「この工程は単純なのに煩雑で時間がかかるから、RPAに任せたい」という部分が浮き彫りになるはずです。また、棚卸しの結果を他の従業員に共有してディスカッションをすることにより「この工程はもっと効率よくできるのではないか?」などの意見が生まれ、結果として業務プロセスの変更に柔軟な姿勢が見られるということもあります。

「③導入後に起こることが想定されるトラブル」について

ロボットが止まる、誤作動を起こす、メンテナンスできないなどの問題は、RPAに限らずツールやシステムを導入する際に懸念となる事柄です。このようなトラブルが起こった際、まずは部署内で解決できるのか、それとも外部へ解決を依頼すべきなのかという判断が求められます。実際にトラブルが起こった際に担当者がこの部分で悩むことがないように、判断基準を明確にする必要があります。

そのため、部署内で解決できることに関してはマニュアルを整備し、そうでないトラブルに関しては他部署や他社への依頼方法、その後のトラブルシューティングの進め方を取り決めておくことが重要です。

具体的な解決方法とは

これ以外にも、 RPAをスムーズに導入し具体的に運用を進めるための具体的なノウハウがありますので、紹介します。

1.最適なRPA製品を選ぶ

法人が利用できるRPA製品は数多くあり、どれを選べばよいか迷ってしまうほどです。自社に最適なRPAを選ぶ基準は、事業規模や利用人数といったものがあります。しかし、見落としがちなのが開発性とメンテナンス性です。開発性が高い(あるいは扱いやすい)ものであれば業務をより効率的に進められますし、メンテナンス性が高い(あるいは扱いやすい)ものであればトラブル対応の際がしやすいだけでなく、導入にあたっての心理的なハードルが下がります。

2.ソリューションを活用する

RPAをより効率的に運用するためのツールやソリューションを活用するという方法もおすすめです。RPAはただ運用すればよいというわけではなく、管理するコストが発生します。社内のさまざまな部署が保有するRPAライセンスやロボットの稼働状況、バージョン情報、メンテナンスの状況や作業内容など、RPAを導入後に管理すべきものは多岐に渡ります。

そこで、これらを管理するための管理ツールや、RPAが効率的に運用できているかを監視・統制するソリューションなどがあります。これらのツールは、RPAを提供している会社が合わせて提供しているケースが多いので、検討してみてください。

3. 他の部署を巻き込む

RPAの運用を行う際には、導入先の部署だけでなく他部署を巻き込むことも重要です。例えば、先に挙げた社内資格の制定や外部の教育コンテンツの受講などは人事部と、RPAを利用する上でのトラブル解決のエスカレーションに関してはシステム部などと協働で行うと、従業員がより当事者意識を持てるため、RPAの導入や活用が円滑に進む可能性が高まります。

4.事前アンケートを実施する

RPAの導入を検討しており、RPAに対して好意的に考えている部署と、実際にRPAを利用して業務を行う部署・保守管理をする部署とは意識に乖離がある可能性があります。そのため、導入前に該当する部署に対して事前アンケートを行い、不安や懸念をヒアリングした上でさまざまな制度や運用設計を行い、全社展開するのがよいでしょう。

実際のRPA運用事例をご紹介

ビジネス向けのRPAを開発する会社の多くは、自社サイトで導入事例を公表しています。中には業種別・悩み別に事例をラベリングして紹介しているサイトも多いので、自社の導入を検討している部署と近い業務の導入事例を把握したり、サポートの有無など確認するのがよいでしょう。

その中からいくつか、実際の運用事例をご紹介します。ある銀行ではRPAを導入した結果、住宅ローンの審査にかる時間を一件あたり90%削減、スタッフの数も5~6名から1~2名に減らすことに成功しました。

また、自治体でもRPAを活用するケースが増えています。東京都は半年間の実証実験の結果、29業務中25業務において年間ベース換算で438時間の縮減効果が見られたとのことです。

RPAを導入する際には社内のさまざまな体制を整備する必要がありますが、運用できれば、大幅なコスト削減が実現できます。削減できた時間でコア業務に集中すれば、会社のさらなる発展につなげることが可能です。ぜひ、導入を検討してみてください。

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