RPAのシナリオ作成手順と注意点を徹底解説

RPAはロボットが様々な業務を自動化するツールです。パソコン操作や処理をロボットに任せ、業務を自動化できます。具体的なツールとしてはWinActor(ウィンアクター)やUiPathなどが有名です。 RPAでロボットに業務を実行させるやり方として、シナリオを作成する方法があります。シナリオはRPAにとって自動化する操作や処理を定義する設計書や仕様書のようなものです。RPAを導入する際に基本的なシナリオの書き方を習得しておくとスムーズです。 この記事ではRPAのシナリオ作成とはなにか、具体的な作成手順や注意点、基本となる事例を解説します。また、シナリオなしで運用できるRPAについても紹介します。

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目次

  1. RPAで利用する「シナリオ」とは
  2. 難しい?RPAシナリオの書き方と注意点
  3. 【実践編】作成例と手順
  4. 無理に作らなくても良い場合
  5. まとめ

RPAで利用する「シナリオ」とは

RPAのシナリオとは業務のフローチャートをロボットに記憶させるものです。例えば、お客様情報をエクセルからシステムに転記・登録する処理をRPAで自動化する際は、下記のようにすべての操作を細分化してシナリオを作成する必要があります。

<RPAシナリオ例>
▼エクセルを開く
▼タブを選択する
▼指定のセルまで移動する
▼セルのデータをコピーする
▼入力用のシステムを開く
▼「新規登録」のボタンを押す
▼コピーしたデータを貼り付ける
▼「保存」のボタンを押す

上記のシナリオ例のように、RPAのシナリオを作成する際には分岐ごとにフローチャートを作成します。RPAのシナリオ開発は外部委託も可能ですが、社内のメンバーで対応できるとエラーが起きた際にも修正しやすいですし、横展開もスムーズに広がります。

難しい?RPAシナリオの書き方と注意点

ここからは本番を想定し、RPAシナリオの書き方と注意点を詳しく解説します。まずRPAのシナリオ作成工程は3段階に分けられます。

シナリオ作成の工程は大きく3つ

RPAのシナリオ作成工程は設計・実装・テストを経て、運用へと至ります。それぞれの工程における書き方と注意点は下記の通りです。

設計工程の書き方と注意点

シナリオの設計工程では手順の可視化と実装方針の決定が必要です。

▼手順の可視化
自動化する業務の処理と操作を可視化します。業務に使用するソフト・ツール・データの種類、処理の判断基準、具体的な操作をすべて書き出しましょう。操作するツールのバージョン管理やドキュメントのフォーマットについても確認し、データをエクスポート・インポートする準備を整えてください。

▼実装方針の決定
手順が可視化したら、どの部分をRPAで自動化するかを決定します。はじめは全てを自動化しようと意気込まずに、対象業務を絞り込み、RPAが正しく機能するかを確認しましょう。処理の自動化を確認しながら業務の範囲を広げていくことが大切です。また、RPAによる処理にエラーが発生した際の対処法も検討が必要です。エラーデータをスキップするような分岐をシナリオに用意しておくと安心です。

実装工程の書き方と注意点

シナリオ実装の工程ではRPAシステムへの入力と見直しを行います。

▼RPAシステムへの入力
自動化したい業務がRPAで対応できるかを確認しながらシナリオを作成・実装します。RPAのロボットはあいまいな指示では処理を自動化できないため、細分化された業務を確認しながら操作を入力していきましょう。

▼見直し
ボタンやファイル、入力手順などが細かく定義されているかを確認します。その際、後からメンテナンスしやすいようにシナリオが作成されているかという視点も重要です。RPAは長期的に使用するため、作成者以外にも読みやすいシナリオになっているかチェックしましょう。

テスト工程の書き方と注意点

テスト工程は、単体テスト・統合テスト・本番テスト・耐久テストという4つのステップで実行します。

▼単体テスト
RPAシナリオはいきなり本番環境に実装できません。RPAで自動化した処理をサンプルデータでテストします。この段階でエラーがでるならRPAシナリオに問題が発生していると予想できます。本番実装前にシナリオを修正しましょう。

▼統合テスト
RPAで自動化した処理を全体の業務に組み込み、本番前にサンプルデータでテストします。この段階でエラーはRPAで自動化している処理と人の手で対応する業務の間に、定義が必要なステップが残っている可能性があります。

▼本番テスト
RPAで自動化した処理を全体の業務に組み込み、本番のデータを用いてテストします。このテストをパスして初めて本実装となります。

▼耐久テスト
本番環境でデータ量を増加させることでRPAに負荷をかけ、安定性をテストします。この段階で不具合が発生する場合は待機処理を設けて解決する必要があります。

【実践編】作成例と手順

RPAシナリオの基本的な作成方法と本番実装を具体的にシミュレーションしてみましょう。今回は「送信された注文メールに掲載されている内容を受注システムに登録していく工程」を事例に使用します。RPAシナリオ作成手順の基本的なサンプルとお考えください。

作り方①シナリオ設計

まずは本番環境の業務で発生する基本操作の手順を可視化と本番業務への実装方針の決定を行います。

▼手順の可視化

・新着メールの受信アラートを確認
・メールソフトの起動
・新着メールの有無を確認
・新着メールの開封
・登録すべき内容かどうかの判別
(「貴社名」、「注文内容」といったキーワード検索によって判別)
・メール文面のコピー
・メールソフトのシャットダウン
・受注システムの起動
・「受注情報入力」ボタンを選択
・入力スペースの選択
・コピーした情報の貼り付け
・「登録」ボタンを選択
・受注システムのシャットダウン

▼実装方針の決定

今回は上記の一連の処理をシナリオ化することとします。

作り方②シナリオ実装

次にシナリオ実装です。シナリオ実装ではRPAシステムへの入力と見直しを行います。

▼RPAシステムへの入力

手順の可視化で書き出した内容を基本的に1つ1つRPAシステムへと入力していきます。途中想定できていなかった工程や、つながらない分岐がないかを確認しながら操作を進めていきましょう。

▼見直し

完了した入力情報を見直します。処理と処理のつながりが不自然ではないか、意味が通らないシナリオになっていないかを本実装前に確認します。

作り方③シナリオテスト

最後にシナリオのテストを実施します。作成したRPAのシナリオを段階的に確認していきましょう。

▼単体テスト

まずはRPA単体で想定した処理が行わるかをチェックします。作成したシナリオの流れ通りにメールから情報を登録できるか確認しましょう。

▼統合テスト

次に前後の関連業務とのつながりを確認します。今回の場合は処理の最中に新たな新着メールがあった際の処理を確認しておきましょう。RPAが進行中の処理を中断して、新たな新着メールへの対応を始めた場合、1つの処理が完了するまでは処理を中断しない条件をシナリオに追加する必要があります。

▼本番テスト

本番環境で実際に想定通りの処理を実行できるか、サンプルではなく実際のメールで確認します。ロボットが本番環境で機能するかチェックしてください。

▼耐久テスト

今回の場合はメールが複数同時に送られてきた時に、ロボットが正常な処理ができるかを確認すべきです。本番環境で時間をかけて1件1件処理を実行できれば、基本的にRPAが実用レベルだと判断していいでしょう。

無理に作らなくても良い場合

ここまでRPAのシナリオ作成について解説してきました。RPAのシナリオは様々な条件に合わせて細かく処理を登録する必要があり、基本的に非常に手間がかかります。外注にもコストがかかり、頭を悩ませる企業も少なくありません。

そのような企業にとって根本的な問題解決の助けとなるのが、シナリオ作成不要で業務を自動化できるRPAです。例えば、RoboTANGOは操作を録画できるので、作成の工数が削減できます。

RPAシナリオ作成方法のサンプルを読み、「RPAのシナリオ作成は難しそうだ」と感じた方はシナリオなしで使えるRPAを試してみてください。

まとめ

今回はRPAのシナリオ作成方法について解説しました。2021年現在、RPAは高価格化が進み、無形の固定資産に計上される例もあります。一方でAmazonや書店ではシナリオ作成方法についての単行本や教本も数多く販売されるなど、頭を悩ます企業は少なくありません。RPAの本導入やシナリオ作成に不安がある場合は、最適なRPA運用を基本からサポートしますので、気軽にお問い合わせください。

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