バックオフィス業務の効率化と負担軽減する方法

2020年から急速に推進されたリモートワークは、2021年でも引き続き多くの企業が導入しています。しかし、そんな状況下でもリモートでの業務が難しいのがバックオフィス部門です。 その理由として、効率化が難しいことや従業員の負担が大きいことが挙げられます。そこで、バックオフィスの業務を効率化し、負担を軽減すればリモートワークが可能となります。このことは、それ以外の部門における効率的な業務の遂行にもつながります。 今回はバックオフィスの業務や課題、効率化におすすめのツールなどをご紹介します。

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知識

目次

    バックオフィスの業務とは?

    会社の部門は、営業や企画などの顧客と直接関わる部門と、総務・経理・人事などの顧客と直接関わらない部門に分かれます。前者をフロントオフィス、後者をバックオフィスと呼びます。バックオフィスは直接的な利益を生み出さないため、間接部門とも呼ばれます。

    バックオフィスはフロントオフィスが円滑に機能するための後方支援業務や、企業活動に必要な業務を行う役割を担っています。高い専門性が要求されるため、大企業では弁護士や公認会計士など士業の資格を持つ従業員を抱えているところもあります。

    バックオフィスの効率化が進まない課題

    まずは、バックオフィス業務を担う部門がどんな課題を抱えているのかを確認しましょう。

    アナログな業務

    バックオフィス業務にはデジタル化が難しく、まだまだ人の手による作業を要するものが数多くあります。例えば、郵便物の受け取りや発送、面接や業者といった来訪者への対応などです。

    また、契約書や履歴書など、重要機密や個人情報を取り扱うことが多いのも特徴です。これらは漏洩のリスクを避けるためにデジタル化が難しく、効率化の妨げになっています。

    出社しなければならない

    人の手で行わなければならない作業やデジタル化が難しい業務が多いため、出社する必要が生じます。

    リモートワークの導入が一気に進んだ2020年に行われたある調査では、総務・経理・人事部に勤務する52.4%が完全出社をしていると答えています。その理由の一部として「郵送物の対応など会社にいないとできない業務があるから」「契約書や個人情報などリモートで行えない業務があるから」が挙げられています。

    人手不足

    ここ数年、企業の大小や業界を問わず、日本企業は慢性的な人手不足の状態に陥っています。

    その中でも、バックオフィス業務はどれも専門知識や長年の経験、ノウハウが求められる職種です。その一方で直接売り上げに貢献しないため、人員の配置が十分にされていることが少ないという特徴があります。この点がバックオフィス分野の人手不足に拍車をかけています。

    属人化しやすい

    バックオフィス業務の特徴として、人事採用や決算・IR業務など企業全体に関わる業務が多いことも挙げられます。これらの業務は専門知識や経験が必要な上、業務の範囲も多岐にわたります。そのため、長年経験している担当者のノウハウや経験に頼りがちな側面があり、結果として属人化を招きやすくなってしまいます。

    問い合わせ対応

    バックオフィス部門には、社内からは各種手続きなどに関して、社外からは取引先や顧客からの問い合わせなどが毎日のように寄せられます。

    特に電話での問い合わせは、いったん目の前の業務を中断しなければなりません。メールでの問い合わせであっても、社内で適切な部門に振り分けたり一次回答を行ったりする必要が生じます。

    問い合わせ対応を行う自分のペースで仕事をしづらいことから、業務の効率が落ちてしまうという問題を抱えています。

    課題解決方法とは?

    このように、さまざまな課題を抱えているバックオフィス業務はどのように効率化すればよいのでしょうか。

    業務の可視化

    まずは部門内で行われている業務を全て洗い出し、一覧できるようにします。その上で、グループウェア等のサービスを活用し、どの業務がどのように行われているのかを可視化できるようにしましょう。

    また、次に述べる「マニュアル化」も業務の可視化につながります。

    マニュアル化

    業務の手順を可視化できるマニュアルを整備することで、いつでも業務内容を確認できます。そのため、ミスをしても業務が停滞する時間を減らせます。また、マニュアルがあれば誰でも業務を担当できるため、属人化を防ぐことも可能です。

    アウトソーシングの利用

    人事不足を背景に、業務代行などアウトソーシングを提供する企業が増えてきました。中には経理や人事といった専門性の高い分野でサービスを提供している会社もあります。高度なサービスを受けられ、業務にかかる時間を短縮できることから注目を集めています。

    業務効率化ツールの導入

    業務効率化のためにはツールを導入することもおすすめです。現在はクラウドやSaaSといったシステムの発展により、比較的安価な料金で利用できるものも多くなりました。

    汎用性の高いツールから経理や人事など専門性の高い分野に特化したツールなどさまざまなタイプがありますので、部門や社内の課題に合ったツールを選ぶとよいでしょう。

    おすすめの業務効率化ツール

    当ページを監修するスターティアレイズ株式会社が選ぶ、バックオフィスの業務改善におすすめの効率化ツールをご紹介します。

    RPA

    Robot Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、「ロボットによるプロセスの自動化」を意味します。ロボットに業務の過程を覚えさせ、業務を自動的に行えるようにするものです。単純作業で手順が決められている業務、膨大な件数を処理する業務を得意としています。バックオフィス業務との親和性が高いツールです。

    https://reiworq.com/robotango/

    初心者でもカンタンに
    使いこなせるRPA

    チャットボット

    「チャット」はインターネット上でテキストによる会話を行うことを指します。「ボット」は、一定のタスクを自動的に行う仕組みのことです。

    「チャットボット」は、人工知能を活用して人工的に会話を行うためのしくみです。これにより、会社に寄せられる質問を自動的に学習させ、顧客からの問い合わせに自動的に答えられます。24時間稼働できることや回答に要する時間を削減できることがメリットです。

    勤怠管理ツール

    PCやスマートフォンなどで出勤・退勤を打刻して出勤状態を自動的に管理できたり、従業員の入力したデータから自動的にシフトを作成したりと、勤怠管理における煩雑で膨大な業務を自動化できるツールです。

    ワークフローツール

    Web上で申請から承認までを一貫して行えるツールです。各種申請から稟議書まで対応可能です。これまでこれらの業務を行う際には、フォーマットに入力したものを印刷して各担当者や上司の押印を得て、ファイルに保管する必要がありました。この一連の流れにかかる時間を大幅に圧縮し、ペーパーレス化も可能です。

    給与計算ツール

    人事担当者に毎月発生する給与計算は、従業員が増えるほど業務が増えます。

    給与計算ツールでは、社員の情報(基本給や扶養家族の有無)と出勤情報を設定すれば自動的に給与計算が行えます。会社ごとに異なる項目、例えば支給項目や控除項目、課税・非課税の項目などは自由にカスタマイズできる機能もあります。

    バックオフィス業務を効率化するメリット

    ここで、バックオフィス業務を効率化するメリットをおさらいしましょう。

    コスト削減

    大量の業務や煩雑な業務、専門性を必要とされる業務を自動化すると、これらの作業を人の手で行っていた時と比べてコストの削減ができます。

    生産性の向上

    生産性はインプット(投入した資源)とアウトプット(生み出されたもの)の比率で表されます。業務を自動化して効率化すると、少ないインプットで高品質のアウトプットを生み出せるため、生産性が向上します。

    ヒューマンエラーの防止

    RPAツールを導入してこれまで人間が行っていた作業を自動化すると、ヒューマンエラーの防止が可能です。エラーを確認・修正する時間が減り、業務時間の削減できます。

    残業時間の削減

    マニュアルやツールを導入すると、業務時間が短縮されます。例えば、これまでは残業をして対応していた業務にツールを導入すると、残業時間の削減につながります。このことは、会社にとっては費用削減が可能となり、従業員にとっては健康の維持ができる、余暇が増えるなどのメリットがあります。

    従業員のモチベーションの向上

    煩雑な作業をしなくて済むことや残業時間を減らせることは、従業員のやりがいやモチベーションを生み出します。残業が少ない会社は効率的に業務を行っているという評判を生み出し、優秀な社員を獲得できる可能性も高まります。

    まとめ

    2021年においても引き続きリモートワークのニーズは高いままです。そのため、バックオフィス業務を効率化することは他部門の効率化にもつながります。

    今回は、バックオフィス業務の効率化のためのさまざまな種類のツールを紹介しました。
    どのツールがよいのかは、会社や部門の課題を確認した上で、口コミや導入事例を参考にして取り入れてください。

    バックオフィスだけでなく、会社全体の効率化のためにツールを検討してはいかがでしょうか。

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