オフィス業務において依然として存在するFAX処理は、手書きの文字を正しく認識して処理する必要があるため、担当者にとっては大きな負担となります。FAX処理業務を効率的に行う手段として、今回はAI-OCRを紹介します。
- 公開日:
- カテゴリー:
- 入門編
オフィス業務において依然として存在するFAX処理は、手書きの文字を正しく認識して処理する必要があるため、担当者にとっては大きな負担となります。FAX処理業務を効率的に行う手段として、今回はAI-OCRを紹介します。
AI-OCRとFAX業務の関係を話す前に、まずはAI-OCRについて紹介します。
AI-OCRとは、手書き文字や印刷された文字をデジタルカメラやスキャナーによって取り込んだ後にテキストデータに変換する技術であるOCR(Optical Character RecognisionもしくはOptical Character Reader、光学的文字認識技術)に、AIの機能を搭載したものです。
AI-OCRでは、OCRにAIを搭載して機械学習やディープラーニングが可能になったことにより、既存のOCRに比べて格段に識字率が向上し、柔軟に文字を判断することができるようになります。
パソコンやスマートフォンの導入によりオフィス業務のデジタル化は進んでいますが、依然としてアナログな部分は存在します。その一つがFAXの処理です。
FAXは手書きの申込書や伝票を瞬時に送ることができるというメリットがあり、現在においても接客業や自治体などではだまだFAXが頻繁に使われています。
接客業に分類される飲食店や宿泊施設では、近ごろ予約サイトやアプリを通じて簡単に予約ができるようになっています。しかし、予約情報を受け取る飲食店や宿泊施設では、情報が「データ」から「FAX」へ変化されて受信されることが多いそうです。
一方自治体では、個人情報を取り扱うため、自治体ごとのプライバシーポリシーの制定や基準を設けるのが難しく、IT化が進まない実態があるとのことです。
FAX処理業務においては手書きの文字を正しく認識し、処理することを人力で行う必要がありますが、この作業は読み間違いが発生するリスクがあります。また、接客業や自治体は繁忙期や年度末・年度始めなどの時期に、手書きの申込用紙を大量に期限までに処理する必要が生じますので、担当者にとって大きな負担となります。
FAXとAI-OCRを組み合わせることにより生まれるメリットは、AI-OCRは手書きの文字を読み取りが可能であり、機械学習によって利用すればするほどその正確性が高まるということです。
そのためAI-OCRは手書きの文字の中でもくせ字や枠からはみ出した文字、訂正印や罫線を引いて訂正したものなども正確に読み取ることが可能です。さらに、24時間対応することが可能なので、今までより多くの量のFAXをより正確に処理できます。AI-OCRをFAXを始めとした手書き書類の処理に活用している業種は、接客業や自治体やメーカー、人材派遣業、保険会社、卸売業など多岐にわたります。
現在日本は人口の減少に伴って労働人口の減少が続いており、企業としてもFAX処理のような単純作業に対してマンパワーやコストを割くことが難しい状況が続いています。そのため、ITやAIなどの最新技術によってFAX処理を業務を効率的に行うことは、どんな業種においても求められています。
さらに、最新のテクノロジーによって業務を効率化させることは、単純労働時間を減らせることから、働き方改革を推進し柔軟な雇用体制を確率させることにも大きな関連があります。AI-OCRの導入は、経営者にとっても労働者にとっても大きなメリットをもたらせる可能性があり、今後も大いに注目されるトピックであると予想されます。
手書きの申込書や伝票は誰でもどんな環境でも作成が可能ということから、今後も強いニーズが存在することが予想されます。そのため、これらの処理を効率的に行えるか否かは今後も企業の大きな課題であり続けるでしょう。そして、AI-OCRの導入によって削減できた時間で企業のコア業務を推進し、新たなイノベーションを生み出せるという点も注目に値します。AI-OCRは今後も注目を集める存在であり続けるでしょう。
資料を無料でダウンロードいただけます。ぜひ、社内共有や業務改善にお役立て下さい!